小麦アレルギーは食物アレルギーの1種で、鶏卵、牛乳についで発祥割合が多いものです。
(※参照:平成30年度「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書」)
近年では、グルテンフリー食品なども多くなってきましたが、まだまだ小麦アレルギーに悩まされている人は多いでしょう。
また、小さいお子さんがいるご家庭では、「これは小麦アレルギーなのでは?」と不安に思うこともあるはずです。
そこで、この記事では小麦アレルギーの症状について詳しく解説していきたいと思います。
お子さんだけでなく、大人も油断できないものなので、少しでも不安な方は参考にしてみてください。
【この記事のポイント】
✓ 小麦アレルギーの症状について
✓ 小麦アレルギーの状態を確認する方法
✓ 小麦アレルギーの人が確認するべき3つのこと
小麦アレルギーの症状とは?
蕁麻疹(じんましん)や痒みなどの皮膚の炎症、腹痛や下痢、嘔吐などの消化器官の乱れ、また呼吸困難やアナフィラキシーショック(※)を起こすこともあります。
口にするだけでなく、中には小麦の含まれた製品に触れるだけで発症することもあるので、十分注意が必要です。
※アナフィラキシーショック
アナフィラキシーとは、「アレルゲン等の侵入により、複数臓器に全身性アレルギー症状が惹起され、生命に危機を与え得る過剰反応」のことを言います。また、このアナフィラキシーに、血圧低下や意識障害を伴う場合をアナフィラキシーショックと言います。
(※参照:アナフィラキシーガイドライン2022)
小麦アレルギーは大人でも油断できない?
通常、小麦アレルギーをはじめとした食物アレルギーは、胃腸の消化吸収機能が弱い小さなお子さんがなりやすいものです。それが、成長につれ消化吸収機能も備わり、自然に解消されるケースが多いのですが、中には大人になっても消化吸収機能が弱い人もいます。
そのため、大人だからと言ってアレルギーにならないという保証はありません。
現に、18歳以上の人が初発したアレルギーの中で、小麦は16.2%とかなり高い数値になっていることが研究結果から判明しています。
(※参照:平成30年度「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書」)
ここで注意したいのは、食物アレルギーの原因というのは「食材」ではなく、「胃腸などの消化吸収機能」に問題があるということです。
そのため、胃腸などの消化吸収機能を良くしないことには、根本的なアレルギー改善には繋がりません。
大人の小麦アレルギーはなぜ怖い?
大人の小麦アレルギーが危険と言われる理由は、アレルギーになっていることに気づきづらいからです。今まで普通に食べていたパンやお菓子がいつの間にかアレルギーになっていたとしても、ほとんど方は疑うこともしないでしょう。
そのため、「なぜか肌荒れが治らない」「最近お腹の調子が悪い」などの、慢性的な体調不良が続く可能性があります。
小麦アレルギーは肌荒れを起こすことも!?
日テレ系「ザ!世界仰天ニュース」にて、ギャル系ファッション誌「LOVEgee」で専属モデルとして活躍している岩本紗也加さんの激しい肌荒れが放送されました。
顔全体に突然現れた200個以上のニキビ。
原因はなんと“小麦アレルギー”だったということで、当時話題になりました。
小麦が肌荒れを起こす原因
小麦に含まれるグルテンは、「リーキーガット」を引き起こす可能性があります。リーキーガットとは、英語で「液体などが漏れる」という意味を持ち、腸の粘膜に穴があき、ウイルスや菌などの異物が血管内に漏れ出す状態にある腸のことを言います。
腸内環境は精神状態や体全体に大きく関連しています。
そのため、リーキーガットが原因で蕁麻疹(じんましん)やニキビ、アトピーなどの肌荒れに繋がることがあるので注意が必要です。
パンやピザなどの小麦製品を食べた後に、このような症状が出た場合は小麦アレルギーを疑うようにしましょう。
先述したように小麦アレルギーは、大人でも発症するケースがあります。
「自分には関係ない」と油断せず、しっかり向き合うようにしましょう。
小麦アレルギーが発症するまでの時間
小麦アレルギーで考えられるアレルギーの種類はこちらです。
・即時型アレルギー
・遅延型フードアレルギー
・接触型皮膚炎
即時型アレルギー
即時型アレルギーとは、小麦を食べてから2時間以内(多くの場合は食後30分以内)に発症するアレルギーのことで、皮膚や粘膜の炎症、消化器官、呼吸器官の乱れなどの症状が見られます。0歳~2歳までの幼児期は、卵などが即時型アレルギーの原因になりやすいですが、18歳以上の大人は甲殻類や小麦が原因となるケースが多くなります。
即時型アレルギーの症状は人それぞれですが、アナフィラキシーショックを引き起こすと、最悪の場合いのちにも危険が及ぶ恐れがあるので注意が必要です。
遅延型フードアレルギー
即時型とは違い、小麦を食べてから数時間、数日経ってから症状が出るアレルギーのことを遅延型フードアレルギーと呼びます。症状は即時型アレルギーとは異なり、頭痛やめまい、肩こり、慢性疲労、精神症状などがアレルギーとは関係なさそうな症状が発症することがあります。
また、遅延型フードアレルギーの原因となっているのは小麦自体ではなく、グルテンやオメガ5グリアジンによる腸内環境の乱れ(リーキーガット症候群)とも言われています。
そのため、小麦を抜けばアレルギーが改善されるということではなく、しっかりと腸内環境を改善する必要があります。
接触性皮膚炎
即時型アレルギーと遅延型フードアレルギー以外にも、小麦を吸入することで症状が発症する「接触性皮膚炎」があります。接触性皮膚炎は、主にパン職人による職業性喘息や小麦に直接触れることで発症する皮膚炎のことで、とくにグルテン過敏症の方は注意が必要です。
米粉でも油断できない!小麦アレルギーの人が確認すべきこと
しかし、米粉だからと言って油断してはいけません。米粉製品にも小麦が含まれていることがあるので、十分注意しましょう。
ここでは、小麦アレルギー人が確認すべきことを3つお伝えしていきます。
➀原材料を確認する
まずは、米粉製品でも原材料は必ず確認するようにしましょう。パンやスイーツを作る際、米粉だけではふっくら作ることが難しいものです。
そのため、米粉と表記されていても小麦が含まれていることがあるので注意が必要です。
➁コンタミネーションを確認する
続いては、コンタミネーションの確認です。コンタミネーションとは、原材料として使用されていなくても、特定原材料等が意図せずして最終加工食品に混入してしまうことを言います。
つまり、米粉100%のパンやスイーツを作っているお店でも、同じ場所で小麦を使った商品を作っていると、知らずのうちに小麦が混入してしまう可能性があるということです。
同じお店でほかに小麦を使った商品を販売している場合は、小麦の使用有無を確認するようにしましょう。
③お店に確認する
最後は、お店に確認することです。米粉製品を販売していても、スイーツ店やパン屋さんでは念のため小麦の使用有無を確認したほうが良いでしょう。
最近ではお店がSNSなどを運用しているケースも増えてきました。
SNSのダイレクトメッセージであれば気軽に確認でき、同時にお店の雰囲気なども分かるのでおすすめです。
グルテンフリーで小麦アレルギーは治らない?
また、今まで食べていた食事を制限することで、逆にストレスが溜まってしまう可能性もあるので、グルテンフリーにすればすべてが解決するというわけではありません。
小麦アレルギーの根本にあるのは「腸内環境の乱れ」です。
いわゆる、リーキーガットを治さないことには、根本的な小麦アレルギーの症状を緩和させることは難しいといえます。
もちろん、グルテンフリーにすることで腸内環境の乱れが改善されることもあるので、まったく意味のないことではありません。
グルテンフリーは、あくまで「一時的な」「緊急的な」治療法だと思っておきましょう。
小麦アレルギーの症状を和らげる?グルテンフリーの始め方
そのため、肌荒れや鼻炎などのさまざまな症状は改善されますが、注意したいのは栄養バランスです。
パンなどの小麦食品には豊富な食物繊維が含まれているため、いきなりグルテンフリーを始めると栄養バランスが崩れ、体を壊してしまう可能性があります。
グルテンフリーを始めるなら、その他の食材からしっかりと栄養を摂取できることを確認しておきましょう。
グルテンフリー・米粉スイーツならavanへ
人気の米粉のチュロスはいろいろなフレーバーがあり、小麦アレルギーやグルテンフリー生活を取り入れている方にもおすすめです。
テイクアウトも可能なので、ご自宅で楽しんでいただくこともできます。
また、Instagramではメニューの紹介などもしていますので、ぜひご覧ください。
■avan
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まとめ
小麦アレルギーは、胃腸の機能が弱いお子さんに多く見られますが、大人だからと言って油断してはいけません。腸内環境の乱れから食物アレルギーを発症するケースもあるので、十分注意しましょう。
小麦アレルギーの人は米粉製品を購入することが多いと思いますが、その際も原材料のチェックやお店の人への確認はしっかり行うことをおすすめします。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。