小麦などの食物アレルギーは子どもが発祥するイメージですが、大人も発症するリスクは十分にあります。
今まで食べていたものが突然食べられなくなるのはつらいですよね。
そこで、この記事では大人が食物アレルギーを発症する原因や、小麦アレルギーが発症しやすい大人の特徴などについて詳しく解説していきます。
「あれ、もしかしたらアレルギーかも?」と思い当たる節がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
【この記事のポイント】
・大人で食物アレルギーになる原因
・食物アレルギーの種類
・小麦アレルギーが発症しやすい大人の特徴
大人の小麦アレルギーには原因がある?
しかし、中には大人になってから突然発症するケースも多く、大人だからと言って決して油断はできません。
また、子どもと大人では食物アレルギーの原因となる食品が異なり、子どもは鶏卵や牛乳、魚卵などの割合が高く、18歳以上の大人になると小麦や果物、大豆などが多くなります。
中でも小麦アレルギーが発症する主な原因はこちらです。
・幼少期に発症した小麦アレルギーを持ち越している
・小麦に含まれるω5グリアジンによるもの
・加水分解小麦によるもの
基本的に、18歳以上の成人が発症する小麦アレルギーの原因は、「小麦に含まれるω5グリアジンによるもの」が90%以上を占めています。
ω5グリアジンとは、小麦のコンポーネントのひとつで、塩不溶性タンパクであるグルテンの一成分です。
小麦を摂取したあとに運動などを行うと、アナフィラキシーを引き起こすこともあるので注意が必要です。
参照:小麦アレルギーとアナフィラキシー
大人が注意したい食物アレルギーの種類
・即時型食物アレルギー
・口腔アレルギー症候群
・食物依存性運動誘発性アナフィラキシー
それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
即時型食物アレルギー
食物アレルギーでもっとも多いのが「即時型食物アレルギー」です。アレルゲン物質が腸から吸収され、皮膚や粘膜に到達することで起こるアレルギー反応のひとつで、かゆみや蕁麻疹(じんましん)などの皮膚症状から呼吸困難、腹痛、下痢など症状は多岐にわたります。
アレルギーの原因となる食物を摂取してから約2週間以内に症状が出ることから、即時型と呼ばれており、時にはアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあるので注意しましょう。
口腔アレルギー症候群
最近、増えてきているのが「口腔アレルギー症候群」で、アレルギーの原因となる食物が口の中の粘膜に接触することで発症します。大人の女性に多いアレルギーと言われていますが、中でも花粉症持ちの方は注意が必要です。
野菜や果物に含まれているたんぱく質は、特定の花粉に含まれるたんぱく質と似ていることがあります。
そのため、花粉症持ちの方が、その似たたんぱく質を含む野菜や果物を口にした場合に、アレルギーを引き起こす可能性があるのです。
食物を口にした後に、喉がイガイガしたり、痒くなったりする場合はアレルギーを疑いましょう。
口腔アレルギー症候群の原因となりやすい野菜や果物はこちらです。
■野菜
・人参
・トマト
・セロリ
・アボカド
・すいか
・じゃがいも etc
■果物
・メロン
・パイナップル
・りんご
・桃
・さくらんぼ
・マンゴー etc
食物依存性運動誘発性アナフィラキシー
「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」とは、アレルギーの原因となる食物を食べたあと、数時間以内に激しい運動をすると発症するアレルギー反応のことです。とくに、小麦や魚介類による発症が多く、蕁麻疹(じんましん)や痒みなどの皮膚症状から咳き込み、場合によっては意識障害などのアナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあります。
アレルギー食物を口にして運動をすると必ず引き起こすものではありませんが、食後2時間以内の激しい運動は控えるようにしましょう。
小麦アレルギーが発症しやすい大人の特徴
意外にも、小麦(グルテン)はさまざまな食品に含まれており、市販のカレールゥや醤油などの調味料も該当し、小麦アレルギーになると食べられるものが一気に限られてしまう可能性があります。
それでは、大人になってから小麦アレルギーを発症する人にはどのような共通点があるのか、その特徴についてお伝えしていきます。
アレルギー体質である
小麦アレルギーを発症しやすい人の特徴として、そもそもアレルギー体質であるということが一番に挙げられます。アレルギーは、小麦などの食物アレルギー以外にも、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などさまざまですが、いずれかのアレルギーになる人は小麦アレルギーにもなりやすい傾向にあります。
アレルギー体質かどうかは、遺伝的要因が大きいと言われていますが、生まれ育った環境などによっても変わってくるものです。
そのため、一概にはいえませんが、家族にアレルギー疾患を持っている方がいる場合は、少し注意すると良いでしょう。
花粉症を持っている
乳幼児の食物アレルギーは、鶏卵、牛乳、小麦が主な原因と言われていますが、大人の食物アレルギーのほとんどが野菜や果物によるものです。大人になると花粉症を発症する人が多いですが、花粉アレルギーと野菜・果物に含まれるアレルギーたんぱく質の構造は非常に似ています。
そのため、アレルゲンに対する交差反応によって、食物アレルギーを発症してしまう可能性があるので注意が必要です。
栄養バランスが偏っている
仕事によるストレスや睡眠不足、さらには運動不足もアレルギー発症の原因になることがありますが、一番の原因は栄養バランスの偏りです。とくに、糖質の取り過ぎはアレルギー反応の発症と大きく関わっていることが分かっており、栄養バランスを整えることはとても重要なことといえます。
一人暮らしで自炊しない方は、栄養バランスの偏りによるアレルギー反応を引き起こす可能性が高いので、食生活の見直しを図るようにしましょう。
大人の小麦アレルギーは治る?
大人になってから小麦アレルギーなどのフードアレルギーになった場合は治せるのか気になるポイントです。大人のフードアレルギーを治すには病院に行くのが一番ですが、普段の生活を見直すことで改善できる可能性があります。
ポイントとなるのはこちらです。
・食生活の見直し
・腸内環境を整える
食生活を見直す
大人になってからフードアレルギーになるということは、多く場合普段食べている食べ物に原因があるため、まずは自分の食生活を見直すことが重要です。例えば、毎日パンを食べる、ヨーグルトを食べる、卵を食べるなど、習慣のように毎日食べるものがフードアレルギーの原因になっている可能性もあります。
ヨーグルトやりんごなど健康のために食べたつもりでも、実はフードアレルギーの原因になっていることもあるので、油断はできません。
小麦や卵、甲殻類など、フードアレルギーの原因となる食べ物は分かっているはずなので、「もしかしたら?」と思い当たる食べ物がある場合は、2週間程度口にしないようにしましょう。
この時、「いつから何を食べないようにしたのか」きちんと分かるようにメモなどしておくと効果が分かりやすいのでおすすめです。
腸内環境を整える
小麦アレルギーなどのフードアレルギーは、腸内環境も大きく影響しています。人間の腸の中には約100兆個もの腸内細菌が存在しており、食べたものを消化・吸収する働きをもっています。
腸内細菌がこの働きをすることで、腸内の粘膜が守られ有害物質が入ってこないようになっていますが、腸内細菌のバランスが崩れると、炎症を起こし腸内環境が乱れてしまうことがあります。
このように、腸内の粘膜に穴が空き、炎症を起こすことを「リーキーガット」と言い、フードアレルギーの原因のひとつとも言われています。
いわゆる、腸内の粘膜に穴が空いていることで、アレルギーの原因となる物質が体内に入ってくるということです。
そのため、腸内環境を改善しない限りは、またフードアレルギーになる可能性があるので、まずは腸内環境を整えるようにしましょう。
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他にも、オリジナルドリンクやタコライスなど提供しているので、ぜひお気軽にお立ち寄りください。
テイクアウトもできるので、手土産にもおすすめです。
まとめ
食物アレルギーは子どもだけでなく、大人も油断できるものではありません。とくに、アレルギー体質に該当する方や、花粉症を持っている方は、小麦以外の食物アレルギーを引き起こすリスクがあるので十分注意が必要です。
「もしかしたら小麦アレルギーかも?」と少しでも思った方は、早めに診断して、小麦を控える食生活に切り替えましょう。
小麦を中心とした食物アレルギーについて、この記事が少しでも参考になれば幸いです。