パンはやパスタ、ラーメンにピザなど、日本でも小麦粉を使った食べ物は欠かせない存在といえますが、最近では「米粉パン」や「米粉スイーツ」など、小麦粉ではなく“米粉を使った”食品が注目を集めています。
その背景には、小麦アレルギーや健康面などがありますが、もう1つの理由は“近年の小麦粉の高騰”が挙げられます。
小麦粉や小麦食品が相次いで値上げになった今、代替品として注目されているのが「米粉」なのです。
しかし、米粉とはどういうものなのか、どのようなメリット・デメリットがあるのか分からないという方も多いでしょう。
そこで、この記事では米粉のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
【この記事のポイント】
・そもそも米粉とはどのようなものなのか
・米粉のメリット・デメリット
・米粉スイーツが人気のグルテンフリー専門店
そもそも米粉は何でできている?
一言で米粉と言っても、うるち米を原料とした「上新粉」やもち米を原料とした「白玉粉」、その他にも「寒梅粉」「道明寺粉」「玄米粉」など種類はさまざまです。
一般的に、上新粉は製菓材料としてかしわ餅や草餅などの和菓子に使用されており、白玉粉は白玉だんご、道明寺粉は桜餅やおはぎなどに使われています。
米粉と小麦粉との違い
小麦粉の代替品として使われることが多い米粉ですが、小麦粉との大きな違いは「グルテンの有無」「アミノ酸含有量」「油の吸収率」などです。米粉にはグルテンが含まれていないため、最近流行りのグルテンフリーにもピッタリです。
また、必須アミノ酸とタンパク質がバランス良く含まれているかどうかを表す「アミノ酸スコア」という数値では、小麦粉が38~44に対し、米粉は65となっており米粉の栄養価の高さがうかがえます。
米粉の種類とは
米粉は、主に「うるち米」と「もち米」を原料にしており、・上新粉
・白玉粉
・道明寺粉
・もち粉
などの種類があります。
それぞれの特徴がこちらです。
■上新粉
上新粉はうるち米を原料とし、精白したうるち米を水洗いしてから乾燥、製粉した米粉のことです。
粉にしたあとにふるいにかけ、目の細かいものが上新粉、粗いものが「並新粉」に分類されます。
上新粉は粘り気が少なく歯切れがいいので、串だんごや柏餅、ういろうなどによく使われています。
■白玉粉
白玉粉は、もち米を原料としていますが「もち粉」とは製造工程が異なります。
水洗いしたもち米を粉状にすりつぶすのがもち粉ですが、白玉粉は精白したもち米を水洗いした後に石臼で水ごとすりつぶします。
そして、すりつぶした時にできる沈殿物を乾燥させてできるのが白玉粉です。
沈殿物にはでんぷんが多く含まれているため、もちもちとした食感で覚めても固まりにくいのが特徴。
そのため、白玉だんごや大福などに使用されることが多い米粉です。
■道明寺粉
道明寺粉はもち米を原料としたもので、もちもちとした食感だけでなくつぶつぶ感も味わえるのが特徴です。
そのため、和菓子の中でもつぶつぶ感が特徴の桜餅やおはぎなどに使用されています。
ちなみに、道明寺は大阪にあるお寺で、道明寺粉がはじめて作られたのが道明寺といわれています。
■もち粉
もち粉とは、もち米を水洗いしてから製粉、乾燥させた米粉のことで、主に大福の皮(ぎゅうひ)の材料として使われています。
そのため、別名「ぎゅうひ粉」と呼ばれ、きめの細かいもちもちとした食感が特徴です。
米粉の選び方
米粉の用途別の種類がこちら。・パン用米粉
・お菓子用米粉
・玄米粉
・米粉ミックス粉
米粉を選ぶ際は、何を作りたいのかを考えてから、用途に合った種類を選ぶのがポイントです。
また、米粉は粒子が粗いものと細かいものがあるので、小麦粉の代用として使用する場合は粒子の細かい米粉を選ぶようにしましょう。
米粉を使用する5のメリット
ここでは、米粉を使用するメリットを5つ紹介していきます。
小麦アレルギーの人でも食べられる
米粉には、小麦粉に含まれているグルテンが含まれていないため、小麦アレルギーの方でも安心して食べることができます。小麦アレルギーのため、今までパンやパスタ、ケーキなどを食べることができなかった方でも、米粉を使ったものであれば安心して食べられるはずです。
ただし、小麦粉が含まれていない商品であっても、製造過程で小麦粉が混入している可能性もあるので、お店で食べる際などは事前に確認するようにしましょう。
ダマになりにくく、料理に使いやすい
グルテンを含む小麦粉はダマになりやすいという特徴がありますが、米粉はグルテンが含まれていないためダマになりにくいのが特徴です。そのため、作る際にふるいにかけることや、力を入れてかき混ぜる必要もなく、料理やスイーツに使いやすいのが大きなメリットといえます。
栄養価が高い
先ほどお伝えしたように、米粉は小麦粉に比べると、「アミノ酸スコア」が高く、栄養価の高い食品といえます。必須アミノ酸とは、人が体内で作ることができず、食物から取り入れなければならない栄養素のことで、小麦粉よりもアミノ酸スコアの数値が高い米粉は食べるだけで多くの栄養素を摂取することが可能です。
また、大豆などのリジン・スレオニンを含む食品を一緒にたべることで、「アミノ酸スコア」はより100に近づくでしょう。
血糖値が上がりにくい
米粉は、食後の血糖値の上昇率を表すGI値が低い、いわゆる低GI食品です。小麦粉の場合は血糖値が急上昇するため、食後眠くなったり脂肪を蓄えてしまったりしますが、米粉は血糖値の上昇が緩やかなので、食後の作業効率やダイエットに効果的と言われています。
血糖値の急上昇などが気になる方は、小麦粉を米粉に置き換えてみるのもおすすめです。
油の吸収率が少なくヘルシー
米粉は小麦粉よりも油の吸収率が少ないため、天ぷらなどに使用するとサクサクの美味しい揚げ物に仕上がります。さらに、油の吸収率が少ないということは、小麦粉を使った揚げ物よりもカロリーが低くなり、よりヘルシーな揚げ物を作ることが可能です。
また、米粉は時間が経ってもべちょべちょになりにくいので、ご家庭での揚げ物料理などでも重宝されるでしょう。。
米粉のデメリットとは
一般的に浸透していないので、スーパーなどに売っていないケースも多く、また小麦粉よりも少し値段が高いのもデメリットとして挙げられます。。
とはいえ、最近のグルテンフリーブームや米粉ブームによって、購入できる店舗も増えてきているので、今後の発展に期待したいところです。
米粉スイーツが人気のグルテンフリー専門店「avan」
メニューはすべて完全グルテンフリーなので、小麦アレルギーの方やグルテンフリー生活を取り入れている方にもおすすめです。
中でも一番人気は“米粉のチュロス”。
米粉のチュロスはフレーバーが豊富で、どれも絶品です。
その他、米粉の唐揚げやタコライス、オリジナルドリンクなども提供しています。
テイクアウトも可能なので、ご自宅で楽しんでいただくこともできます。
まとめ
米粉は小麦粉よりも栄養価が高く、油の吸収率も少ないため揚げ物料理のカロリーを抑えることができます。小麦アレルギーで、今までパンやケーキなどを食べることができなかったという方は、米粉に代替して食べてみてはいかがでしょうか。
米粉を使ったスイーツを食べてみたい方は、ぜひavanにお立ち寄りください。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。